一月一善

一月一記事を目標にSAPに関することを書きます!※このBlogは個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません

SAP TechEdとSAP Inside Trackと私

はじめに

この記事は SAP Advent Calendar 2023 の 12月17日分の記事として執筆しています。
2023年、Covid-19による規制も緩和しSAPグローバルのイベントもオンライン開催からオン/オフラインでのハイブリッドの開催が主流となってきました。
個人的にも今年はグローバルのイベントに初めてオフラインで参加させてもらったこともあり、SAPのイベント関連の記事を書かせていただこうと思います。

SAP SAPPHIRE

SAP SAPPHIRE 2023https://www.sap.com/japan/events/sapphire/orlando.htmlwww.sap.com

と、いきなりタイトルで触れていないSAP SAPPHIREに関してです。

SAP SAPPHIREは簡単に言えばSAP社の戦略、新製品のソリューションの発表を行う年次イベントです。(と理解しています。)
今年は「Future Proof」をキーワードに「生成AI」や「炭素会計(Green Ledger)」の発表がありました。

詳細はKeynoteをご確認ください。
www.youtube.com

会場の様子1
会場の様子2

今年のSAPPHIREには、1万人弱の多国籍な人々が全世界から参加したようです。
外国籍のBPさんにPJに参加してもらったことはあったのですが、
自身が外国籍の方々に囲まれるというのは初めての経験でよい意味でカルチャーショックでした。
アメリカという国、SAPという企業のパワーを感じることができました。

Celeblation Nightという素敵なイベントにも参加できました。

SAP TechEd

SAP TechEd 2023 Bangalorewww.sap.com

続いてのイベントはSAP TechEd
SAPPHIREなどで発表されたコンセプトをより具体的に体験、学ぶことができるイベントです。
今年はインドのシリコンバレーことBangaloreで開催されました。
バンガロール(Bangalore)ではなくベンガルール(Bengaluru)と呼ぶのが現在は正式のようですが、今回のBlogではBangaloreと記載します。

インドやBangaloreの印象を一言で語るとまさに「カオス」という言葉がふさわしいかと思います。
Bangalore空港の煌びやかさやIT企業が立ち並ぶ半面、未舗装の道路や渋滞、建設中の路線、、、アメリカの多様性、広大さとはことなったカルチャーショックを私に与えてくれました。

また宿泊予定のホテルがフライト当日に変更されるなどトラブルに見舞われかなり焦りました。(なんでも水漏れで1フロア駄目になったそうです。)

さてイベントの詳細ですがKeynoteや先日開催されたSAP TechEd Japan、後述のInside Track参加いただければと思います。
基本的には「すべてのSAP製品に生成AIを」というのがメッセージだと思います。

www.youtube.com

会場の様子1
会場の様子2
会場の様子3
ホテルで食べたカレー

結局10食くらいカレーだった、好きで良かった。

SAP Inside Track Tokyo

そして最後にSAP Inside Trackについてです。
blogs.sap.com

今や日本でも毎年2‐3月に開催されるのが恒例となりました。
私は次回もスピーカーとして参加させていただきます。

私は2018年に一般参加者として参加させていただいていましたが、当時は今よりもっとフォーマルな感じで「TechEdの情報をフィードバックせよ」というコンセプトだったと思います。
他社のコンサルの方々がかっこいいスライドでプレゼンする姿は憧れるものがあり「自分も登壇してみたい」と思ったきっかけです。
今年は初めてTechEdに参加したこともあり、ある意味はじめて「TechEdの情報をフィードバック」することができそうです。

もちろん「PJの事例」や「やってみた」というのも技術者として聞けるのは大変おもしろく、誰かを助けるコンテンツだと思いますし、社外での登壇のデビュー戦としても現在のInside Trackは適したイベントだと思いますので、来年以降も振るってチャレンジしてみてください。

あと私にかっこいいスライド・プレゼンは多分難しいのでご了承ください。
難しい話をかみ砕いて話すのが自分の持ち味かと思っていますので。

おわりに

という訳で今年はSAPの年次最大級のイベントSAPPHIREとTechEdに参加させていただきました。
両方参加した日本人はかなりレアなのでは?と思います。

TechEdはオンラインで参加したほうが時間・体力的に良い部分もあると感じた半面、現地でSAP Japanさんを含めた日本のコミュニティメンバーと話して理解を深めるということもできメリットだと思いました。
そもそも現地のSAP Indiaのメンバーとそのままディスカッションできれば良かったのですが、これは私の能力のなさ、、、
ブームに乗っかりChat GPTを使って英会話のレッスンを帰国後少しずつ始めました。
来年も各イベントに行けるかはわかりませんが、少しでも成果がでればよいかと思っています。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

SAP BTPについて思うこと①

お久しぶりです。相変わらず一月一善(1記事)とはなかなかいかないですが、もう少し頻度を上げていきたい所存です。

SCP(SAP Cloud Platform)からBTP(Business Technology Platform)名前を変え、はや2年くらいでしょうか?
名前が定着しだし、私の周りの議論も「What's BTP?」から「Why BTP?」さらには「How BTP?」というような議論に移ってきている印象があります。

私はここ1年強、ERPやSACの導入/保守を支援しつつ、BTPの各サービスの検証、S/4を含めたアーキテクチャの検討、販促をしてきました。
(正直、コンサルというよりプリセールス的な役割の比重が現在高いです。)

今回のBlog(シリーズ*)の趣旨はここ1年での活動で思ったこと考えたこと(とちょっとの知見)をアウトプットできればと考えています。
*現時点では②まで構想がありますが、どれだけ続くかはわかりません。

BTPのPJ進んでますか?

BTPを活用した事例が少しずつ出始めてはいますが、でもまだまだ少ないのが現状かと思います。
原因は我々コンサル・技術者の理解不足で提案できなかったり、そもそもどういった活用方法をすべきか検討不足だったりと様々な要因があるかと思います。

また敢えて「BTPのPJ」と書いたのですが、本来BTPは何らかの課題を解決する”手段”であり、”目的”ではないと思います。
例にもれず私自身もですが、技術者は新しい技術を使いたがる節があり、とりあえずBTP使ってみたいという気持ちは皆さん少なからずあるのではないでしょうか?

SAPの”村”から出てフラットに考えれば、AWSなど他のPaaSでも課題解決できるのであれば、BTPを使わずともいいですし、ライセンス費などのランニングコストや非機能要件など諸々の条件を加味し最適な基盤を選択するのが良いITコンサルタントなのではないでしょうか?

そもそもBTPで基幹システムを構築するのは難しいよね

YanagawaさんもBlogに記載していますが、前提はF2Sで標準機能を活用し、顧客要件に応じて拡張開発を行い、BTPはその手段の一つであります。
qiita.com


確かにKeepCoreClean(以下KCC)の観点からABAPアドオン機能を作りこまないというのは基本的には同意します。
最近はSAPジャパンさんも仰っているのですが「ケースバイケース」ということになるかと思います。

例えば、別のシステムから数万件規模の大量データをI/Fし伝票登録するという要件があったとします。
この要件に対し、私はABAPで開発すべきと考えます。
BTPをはじめとしたPaaS環境ではS/4とはネットワークが分断され、APIでのデータ連携が原則となるため、パフォーマンスやデータの整合性を保つのが難しくなると考えています。

こういった大量データをバッチで登録することそのものがイケてないよね、という意見もあるかと思いますが、業務・ビジネスデータの特性上、バッチ連携を0にはできないと私は思っています。

正直なところ上記のようなバッチ連携以外も自分の経験してきた顧客要件の多くはABAPで実装したほうがベターと感じています。
KCCを意識して無理やりSide-by-Side開発するよりも既存のABAP資産を見直すほうが有益だと私は考えています。
(もっと言えば業務そのものをまずは見直すべき)

また上記のような技術的、アーキテクチャの観点だけでなく組織面や保守性なども考慮が必要です。
導入時にWeb系の開発者を外部から調達し構築してもGoLive後にリリースしてしまい保守できない、なんてこともありえなくはないのでは?と思います。
ABAPerからWeb系の開発スキルを身につける、、、は確かに理想なのですが、自分の経験上かなりハードルが高いことだと感じます。

少し話は脱線しますが、ABAP、Netweaverはビジネスロジックの構築に集中させる本来のシステム開発に必要なあらゆる面倒くさいことを抽象化、隠蔽化してくれています。ソースコードの構成管理や移送管理などはABAPerから見ると一番のGAPかもしれません。

非競争領域である基幹システムのCoreとなる部分はABAPで構築し、競争領域であるユーザ接点となる部分はBTPのサービスを活用しスピーディーに開発する、というのはひとつの方針かと思います。

じゃあBTP具体的にどう使うの?

若干BTPについて否定的なニュアンスを感じてしまったかもしれませんが、BTP自体を否定している訳ではありません。
ユーザ側に業務の見直しを促すのと同様、我々コンサル・SIer側も導入方法を見直すべきであり、単に基幹システムを構築するのでなく、ユーザの本質的な課題に向き合う必要があると思います。(きっと既にできている方々も大勢いるのでしょうが。)

また今までの話と若干矛盾してしまうかもしれませんが、SAPのビジネスに携わる者としてBTPを活用したユースケースを考えることは、SAPコミュニティの発展に大きく貢献することだと思います。

②以降の記事でもう少し具体的なユースケースをアウトプットできればと思います。

CDS ViewとはCoCo壱のカレーである

はじめに

お久しぶりのBlogとなります。今回はCDS Viewについて最近あらためて調べたり、考えたことを書きたいと思います。

そもそも、あらためてCDS Viewについて考えたきっかけなのですが、SACにはContent Package User Guide というオンラインヘルプがあるのですが、
「あれ?ここに書いてあるCDS Viewからデータをインポートしたいけど、できないぞ?」ということがあり、CDS Viewについて理解を深める必要性を感じたからです。

読む人によっては今更感があるかもしれませんが、CDS Viewについて理解する一助になればと思います。
また現時点での筆者の理解をまとめたものであり、事実異なる部分があるかもしれませんがご容赦ください。
(ので以下すべての文末に「、と筆者は理解しています。」と記載があると思ってください。)


What's CDS View

以下、SAP JAPAN Official Blogからの引用となります。

業務的により高度なデータモデルの定義を可能にするためSQLを拡張したものが Core Data Services (CDS)です。CDSで記述したビューのことをCDS Viewと呼びます。


ということでABAPerの皆様にはイメージが湧くと思いますが、通常データをDB層から取得しAP層で計算、編集するということが一般的と思いますが、CDSはDB層で計算、編集する(できる)ということです。
そのため、CDS Viewは複雑なデータモデルを定義することが可能になりました。

標準のFiori Applicationの多くがCDS Viewをバックエンドとしていて、CDS Viewを介することでSACなどのBIツールや3rdパーティシステムと物理なテーブルを意識せずデータをやり取りすることが可能です。(これがVDMってやつですね。)
またCDS Viewというと「S/4で新しく実装されたオブジェクトでしょ?」と思うとおもいますが実態はABAP CDSとHANA CDSが存在し、私を含め皆さんがイメージするのは前者の方です。(本Blogの記載はABAP CDSについてです。)

参考:SAP S/4HANA のライブデータを BI ツールから参照するための仕組みを理解しよう

CDS ViewとはCoCo壱のカレーである

「はじめに」で記載した通り、あるCDS Viewについてインポートができない。(データソースとして候補にならない、候補として出てくるCDS Viewもあるので接続自体に不備がない。)
ということがありCDS Viewについてあらためて調べてみる必要があると感じました。

というわけで以前からCDS Viewについて様々なBlogを執筆してくれているAraiさんの以下のPostを参考にさせていただきました。
参考:Predefined Virtual Data Model as example for understanding difference of CDS View type

まず大前提としてCDS Viewには、以下のtypeがあります。

  • Consumption View
  • Interface View

Consumption ViewとはApplicationから消費されるViewのことであり、コンサルタントや非SAPの技術者はConsumption Viewについてのみ意識すれば実装できるということです。(こちらが所謂VDM
Interface ViewはConsumption Viewを構成するためのCDS Viewです。さらにInterface ViewにはBasic ViewとComposite Viewがあるようです。(私の理解が浅いこともあるのですが詳細は割愛。)

さてそろそろタイトルを回収しますが、Consumption Viewは「カレーライス」でありInterface Viewはカレールゥ、ライス、皿、スプーン・・・etcと考えることができます。(色々突っ込みはありそうですが、ご容赦を)

更にConsumption Viewには以下のtypeに分けられます。

  • CDS View for API
  • CDS View piblished as ODta
  • CDS View with UI annotatio
  • Analytic Query

Araiさんも言及されていますが、CDS View for API以外は正式なカテゴリではないのでご注意ください。

こういったtypeはCDS Viewに記述されるannotationで制御されています。
annotationは直訳すると注釈ですが、個人的には属性とかプロパティとかがイメージに近いと思っています。
AraiさんのBlogでは各typeは排他的なイメージで書かれていますが、実際は共存するものだと私は理化しています。
つまりannotationはCoCo壱で言えばトッピングであり、
ロースかつカレー(CDS View piblished as ODta)と野菜カレー(Analytic Query)はそれぞれ存在しますが、
ロースかつ野菜カレー(CDS View piblished as ODta&Analytic QueryのCDS View)も存在します。

ではどうやってトッピング(annotation)を確認するかというと以下3つの方法があるかと思います。

1. SE11、EclipseADTなどでソースを確認する。
2. Fiori ViewBrowserで確認する。
3. テーブル:DDHEADANNOで確認する。

手元に実機がなくスクリーンショットが載せられないので皆さんそれぞれの環境でぜひご確認いただければと思います。
個人的には一覧形式で見やすいので3がおすすめです。(なんで3のテーブルの存在に気付いたかは別の機会に。)

またどんなトッピング(annotation)があるかはメニュー(Help)があるりますので私も勉強中です。

最後に

なぜCoCo壱のカレーに例えたかというと実は週に1回は通うくらいCoCo壱が好きでSAPコンサルというよりただのCoCo壱ファンとして書きました。(多分オシャレな若い子はスタバのカスタマイズで例えたでしょう。)

ちなみにSACになぜインポートできなかったかは、Parameter付きのCDS ViewでSACへの直接連携はサポートしていないシナリオだったようです。
トッピング(annotation)とは異なる概念で制約がありCDS ViewはCoCo壱に引けを取らない奥深さを感じます。

SAP Analytics Cloudの資格とってみた

※この記事は chillSAP 夏の自由研究2021 の記事として執筆しています

久しぶりの記事となります。
今回は「SAP Analytics Cloudの資格とってみた」ということで、SACの資格試験の概要や勉強方法などを書かせていただきたいと思います。
(以前書いたS/4HANA Cloudの資格とってみたが結構反響あったので需要があると信じています。)

目次

SAP Analytics Cloudの資格とは?

SACの資格は現在以下の2資格があります。


現在、両資格ともに2107が最新Verとなっていますが、私が取得したのは前Verの2102になります。
1年ほど前はSACは1資格のみでしたが、今年に入ってPlanningだけで1試験となったようです。
SACの機能が増えてきたことやPlanningは別ライセンスであることが背景だと邪推します。

※資格名称が長いので前者を「C_SAC」後者を「C_SACP」と一部記載します。

SAP Certified Application Associate - SAP Analytics Cloudについて

概要

教科書的な記載は上記のリンクのDescriptionを見ていただければよいと思います。
実態として、SACの全体的な知識が問われる内容になっています。

試験範囲を確認してみましょう。

Data Preparation: Data Modell> 12%
SAP Analytics Cloud Administration, Connections and Integration> 12%
Business Intelligence> 12%
SAP Analytics Cloud Architecture8% - 12%
Augmented Analytics8% - 12%
Content presentation, Sharing, Collaboration8% - 12%
Overview and Core Functionality8% - 12%

「C_SAC」の難しいところは、現実のPJではひとりで担当しないような内容がすべて1試験で問われるというところです。
もう少し具体的に言うと他システムとの接続(基盤系タスク)、ストーリーの開発(アプリ系タスク)・・・などが1試験で問われるということです。
現実的に全部ひとりでやってね、ではなく管理者・リーダーはこれくらい知っておいてね、というのがSAPのメッセージだと思います。
とは言え、実機で触れていない(触れられない)機能について問われるというのがかなり難しいと感じました。
現実的にSACのすべての機能を使うなんてPJはまずありえないと思っていて、また検証用の環境をすべて用意するなんてことは、個人レベルはもとより企業レベルでも難しいと思っています。
そこを補う想像力や情報調査力が求められると思います。

特に注意しなければいけないと個人的に思ったのは、「Business Intelligence」のなかにOffice Addinの内容が含まれているということです。
私はプロジェクトでも個人の検証でも全く触れていなかったので、かなり苦戦しました。

勉強方法

勉強方法としては、以下の3ステップです。(すべての試験に当てはまりそうですが。)

  1. 過去問分析(他の受験者のフィードバック、自分の受験内容)
  2. 不明点の確認(実機、Helpなど)
  3. 受験(不合格なら1へ)

過去問分析は効率的に試験に受かるなら重要なことだと思います。
基本的にSAPの試験はCertificationHUBを購入し受験するのが主流と思いますが、同一試験は3回まで受験可能なので、とりあえず1回受けてみようという割り切りが必要だと思っています。

また不明点の確認はSAP Analytics CloudHelpを活用しました。


私はありがたいことに、会社がLearningHUBも契約してくれていたので、E-Bookも閲覧可能でしたし、英語が前提ですがSACの学習できるサイトって実は他にもあるのですが、Helpページがおすすめです。

理由としては、日本語ページがあるから…ではなく、インデックスが比較的わかりやすく確認したいテーマにアクセスしやすいという点です。
もちろんE-Bookにも目次(インデックス)があるのですが、必要な情報の粒度よりは荒いのでHelpに軍配が上がるかと思います。

ただしE-Bookのすみっこにしか載っていないような情報もあるので、私は試験中不明な問題のキーワードを頭にメモし、受験後すぐにE-Bookを検索していました。言わば辞書的な使いかとをしていました。

ただ、私はもう3年程度SACに携わっている人間なので初学者は、

0.SAC基礎知識の取得

が必要になるかと思いますね。

SAP Certified Application Associate - SAP Analytics Cloud: Planningについて

概要

教科書的な記載は「SAC BI」と同様、上記のリンクのDescriptionを見ていただければよいと思います。
資格名称の通りですが、SACのPlanning機能について一通り出題される感じです。

こちらも試験範囲を確認してみましょう。

Introduction, dimensions, and planning models
> 12%
Core planning functionality
> 12%
Forecasting, collaboration, and process control
> 12%
Data actions and allocation processes
> 12%
Integrated Planning Overview & SAP BW Integration
> 12%
SAP S/4HANA Integration
> 12%
SAP BPC Integration, Analytic Applications, and Microsoft Excel Integration
> 12%

個人的にはSACのPlanning機能については、結構触れていたので「C_SAC」より相対的に簡単に感じました。
ただBWやBPCとの接続まわりも多く出題され、これらの経験のない部分はかなり苦戦しました。

勉強方法

「C_SAC」と重複する部分は割愛しますが、割当やデータアクションなど、Planning独自の機能の実装はやっておくといいでしょう。
現在はTrial環境でもPlanning機能を一通り使用することができます。

まとめ

両資格とも、実際の経験が積めていない機能の出題が多くその部分が難しく感じました。
ただし様々な制約の中で、全機能に触れる、検証するということは難しいので、そこを補う能力は必要だと思います。
また、当然ですが、試験や学習コンテンツは英語が前提になります。
ただ私はTOEICのスコアは500点前後と決して胸を張れるものではありませんが、翻訳ソフトを駆使しして理解することができました。
英語だからと壁を作らず、トライすることが大切です。

以上、誰かの助けになることを願っています。

SACの計画(Planning)機能について

※この記事は chillSAP 夏の自由研究2020 の記事として投稿しています。

note.com


皆様、Blogではお久しぶりです、ぜっきー(@zekkySC)です。

さて、今回はSACのTrialで計画(Planning)機能が利用可能となったということで、計画機能について2部構成で解説しようかと思います。
www.sapanalytics.cloud

SAC  計画機能概要と導入プロジェクトで得た知見

SAC  計画機能概要

計画機能の概要を掴むにはHELPの以下のページを読むといいでしょう。
help.sap.com

ものすごくざっくり言うと計画機能は以下に分類されると思います。

  • 計画値を予測し策定を補助する機能
  • 計画値(データ)入力およびそれを補助する機能
  • 予実のバージョンを管理する機能

上記の分類を意識して、読んでいただけると理解が深まるかと思います。

導入プロジェクトで得た知見

公式ドキュメントやHELPページをちょっと読んだだけではわからない、だけど知らないと落とし穴にはまるポイントを2つ紹介します。

インポートモデルにしか、計画機能は利用できない

SACの接続方式には、インポート接続とライブデータ接続の2種類ありますが、
データソースをリアルタイム参照できるライブデータ接続には計画機能は利用できません。
もう少し正確な言い方をすると、ライブデータ接続はSAC上に実データを持たないのでデータの入力や編集を行う機能は利用できない。、
というのが自分の中ではしっくりきます。

ライセンスタイプ

SACのライセンスタイプは分析(BI)、計画(Planning)の2種類に分かれる…というのは実はちょっと違って、
計画ライセンスは以下の2つに分かれます。

  • 計画標準(Planning Standard)
  • 計画管理(Planning Professional)

おおざっぱに言えば、計画管理は計画モデルやデータアクションなど計画策定用の機能を開発できるライセンスで、
計画標準はそれを利用するのみのライセンスです。
計画管理だけができる機能を前提に業務フローを考えると、実はできなかった…、ということになるので注意しましょう。

SAC Trial環境でPlanning機能触ってみた

www.slideshare.net


簡単なデモシナリオを作ってみました、これだけ見ると、「この機能どうやって作るんだろう?」「これはどうゆうことだろう?」と疑問はあると思いますが、
Twitterなどでおきがるにコメントください。

次回はアドベントカレンダーの時期でしょうか。。。

雑記

世間は新型コロナウィルスでざわついていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は基本Yogibo & Trayboでテレワークなんですが、お客様先への出張はしてたり少々矛盾を感じます。(来週はどうなるかわかりませんが…)

今月のBlogは「雑記」なんですが、「またかよ」「SACはどうした?」と言われそうなので、小ネタを混ぜつつ近況でも書いていきたいと思います。

SAC小ネタ

小ネタというか単なるSAP Blogの紹介になるんですが、「SACを使って新型コロナウィルス感染拡大を予測する」というpostを紹介します。
blogs.sap.com

SACへデータを取り込めるようPythonを使ってデータ加工を行っていますが、SACでダッシュボードを作るハンズオンとしても有用かもしれません。
(postにあるような見栄えのいいダッシュボードを作るのは大変ですが。)

余談ですが、最近日本語対応した「Deepl翻訳」がすごい便利です。
Google翻訳も素晴らしいツールですが、Deepl翻訳はIT用語を無理に訳そうとせず、自然な日本語にしてくれる気がします。
www.deepl.com

「SAP ABAPプログラミング入門」の紹介

Twitterなどでも話題になりましたが、秀和システム様より発売された、「SAP ABAPプログラミング入門」を紹介します。

www.shuwasystem.co.jp

私は最近ABAPをじっくり書くということはないのですが、気になって買ってみました。
若干「S/4HANA準対応」というのは引っ掛かりましたが、ABAP開発の基本的なことが体系的にまとまっており、
Appendixにも各モジュールの主要テーブルや演習問題などもあり、個人的にはお値段以上の価値があると思います。

※1年半くらい前にSAPコミュニティ用のアカウントを作成し、一番反応があったツイートがこれ。

近況など

PJの状況など細かいことはさすがに書けませんが、色々モヤモヤしているのが正直なところです。
社内社外問わず、愚痴を吐き出せる飲み会とかあればいいですけど、このご時世難しいですね。

ところで、最近あらためてキャリアについて考えました。

1月のBlogに書いたんですが、今後の自分が目指すロールモデルは以下と考えていました。
初心忘るべからず - 一月一善

会計コンサル(S/4)+SAC
S/4、会計業務知識を深め、SAC活用提案できるコンサルタント。個人としても会社(部署)としても「SAP会計コンサル」はバックボーン、モデルケースがあるのでイメージしやすい将来像です。
SAC+α(SAP Data Hub,Qualtricsなど)
SACと他製品を組み合わせたデータ分析系の人材。会社としてはデータ分析に特化した部署もあるが、自部署にはナレッジがないのでいばらの道。その分やりがいはある。


方向性としてはまずは全社の会計コンサルとして、十分な力をつけていきたいと思います。
そのために今の環境で大丈夫かな?という悩みもあります。
率直に書いてしまえば、転職を検討しているということですが、
「今より上流に行って活躍できるスキルがあるのか?」とか「今の会社も嫌いじゃないしな」という気持ちの問題とか色々葛藤もあるのですが、少し時間をかけスキルアップと価値観の整理をしていきたいと思います。
(そのためにもいろんな人の話を聞く機会があればいいのですが、やはりコロナが…)



最後に、来月のBlogは「教えてSAC パート2」にする予定です。何かSACに関する疑問などあれば、
Twitter(@ZekkySC)にリプいただけると嬉しいです。

では、また来月のBlogで

【chillSAP主催】SAPなんでもLT祭 ~若手編~に参加しました

タイトル通りなんですが、SAPなんでもLT祭 ~若手編~に参加しました。
techplay.jp


発表の内容については、上記のリンクから登壇者の方々の資料を見ていただければと思います。

と言う訳で、私の感想をつらつらと書きたいと思います。

  • 「若手」ということで、皆さん20代かと思いますが、皆さん堂々、ハキハキとした発表でした。20代だとお客さんと直接話すという経験が少ない人もいると思いますが、素晴らしかった、と思います。
  • ほとんどかSAPCP関係。これが時代…!と思いましたが、「ERPだと先輩方に勝てない」という声が聞け、ちょっと納得。
  • ただしSACがない。これを言ったら「他のCloud製品もないじゃん」とかツッコミがあると思いますが、SACをやってる身としては他社の取り組みを知りたいし、ネットワーキングとかしたい。
  • っていうか自分もLTしたくなってきた。内容的にはやっぱり計画機能…しかし計画使うとライセンスの関係で社内環境使わざるを得ないし、そうすると色々面倒…そもそも5分じゃ収まらん…と言う訳でchillSAPの運営の方々、今度会ったら相談しましょう(笑)

次、転職する機会があったら、「社内勉強会の参加、発表を奨励。環境もバンバン使っていいよ。」って言ってくれる会社がいいな。